石垣島「ゆんたくガーデン」

こんにちわ。自称、石垣島自然愛好会！、「ゆんたくガーデン」園長・琉球ジョーです今回は歴史に触れてみましょう。


そう言えば島で10年過ごしているのに、まだ触れていませんでしたので、今回はちょっと歴史の話題をしてみましょう。14世紀末、石垣島の大浜村、現在の石垣市大浜を根城としていた豪族の首領がおりました。体躯はがっしりと大きく、髪は赤く、目が青いとも言われていました。


名を一般にオヤケアカハチ（遠弥計赤蜂・於屋計赤蜂）と言います。別名に堀川原赤蜂（ホンカワラアカハチ）もありますが、どちらも苗字辞典でも出てきませんが、琉球王府が課す厳しい年貢から農民を解放する反乱を起こしたという正義感に溢れた英雄とされています。


後にオヤケアカハチを討伐したとされる石垣島四ヶ字（現在の中心地）を統制していた豪族の「長田大主（なーたうふしゅ）」とアカハチは共に波照間島の出身で二人は幼なじみだったと言われています。二人は石垣島でお互いに力をつけていったのですが、数奇な運命を辿ります。


アカハチの根城（ねじろ）が大浜にある「フルスト原遺跡」だったという説もありますが、どうもこの広い遺跡はオヤケアカハチが活動した15世紀後半以前から存在していたことが分かったそうです。まぁ後からアカハチが利用したとも限らないですがしっかりした裏付けはないようです。


先ほどの銅像を海側に進むと崎原公園があります。此処には「アカハチ之碑、妻の古乙姥之碑、碑文」があります。こちらの碑文では琉球王府がアカハチが行っていた邪教？を禁止したのに従わずに謀反となったようなニュアンスになっています。背景は年貢だったのか宗教だったのか？。


「イリキヤアモリの祭祀」と石碑にありますが、どうやら「イリキヤアマリ神」という石垣島の「火食の神（火の扱いを教える神）」を祭った儀礼のようです。願掛けの行事の後、女性の司が裸で踊ったから邪教とされたようですね。沖縄信仰の火の神（ヒヌカン）の祭祀とはまた違うようです。




石垣島では創作物として「オヤケアカハチ」を英雄とした舞台が毎年のように行われています。この中では宗教説よりも、農民を厳しい年貢から解放させるために蜂起した英雄とされています。歴史的背景は置いておいて島の人も史実としてではなく演劇として見ているようです。


アカハチは琉球王府の軍（3千人余り）が自分を討伐にやってくることを知り、石垣島の豪族の長たちに決起を呼びかけますが、殆どが王府側に付き孤立します。討伐軍が来る間にアカハチは名だたる地元の為政者達を殺します。それだけ見るとかなり荒くれ者のような（汗）・・・。


後にアカハチを討ちとる長田大主も、一時はアカハチの憤怒に西表島に逃げていたぐらいです。長田大主は弟2人をアカハチに殺されています。実の妹をアカハチに嫁がせていたのですが、妻の古乙姥（くいつば）は最後までアカハチの味方でした。後に処刑されてしまいます。


最後は多勢に無勢となった中、アカハチは討たれてしまいました。長田大主の長妹真乙姥（まいつば）は王府軍が無事に本島に帰還できるように祈祷し、見事1人も亡くすことない帰還を達成させ、長田大主と共に王府から、石垣島での最高位の地位を許されます。


戦乱直後は古乙姥の碑は真乙姥御嶽にありました。1953年オヤケ赤蜂之碑が建立されてから、地元の勇士の方々の思いで約50年後に真乙姥御嶽からオヤケ赤蜂之碑に移されました。裏切者とされた古乙姥もやっとアカハチの碑の隣に寄り添うことが出来たようです。


はい、大分省略して語ってしまいましたが、この物語はもう少し壮大です。語りの続きがお聞きになりたかったら、是非8月から「ＭＡＴＹＵＫＡＪＩ（町歩き）」に参加して下さい。地元の郷土史家から伺った貴重なお話をお伝えしたいと思います。一緒に石垣島の裏路地を散策しましょう！。




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