◎市民会館「小出裕章氏講演会」

琉球ジョー

2015年03月22日 20:00

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こんにちわ。自称、石垣島自然愛好会!、「ゆんたくガーデン」園長・琉球ジョーです。

昨日はBEGINの25周年ライブで皆さんお楽しみのところ、園主は京都大学原子力実験所:助教の小出裕章氏の「原発事故から学ぶ」~万一の台湾原発事故にどう備えるか~の講演に行って来ました。小出さんは定年を迎え現場を離れられるそうで、講演も回数が減るそうです。ありがたいことに石垣島での講演開催で謦咳に触れることが出来ました。

市民会館 小出裕章氏講演会

主催「市民放射能測定所 NPO法人石垣市民ラボ」・協賛「福島原発事故被災者 避難者支援ネットワーク ちむぐくる」。開場6:30分。僕は少し早めに行きましたが開演20分前にはもう追加の椅子も加えられて市民会館中ホールは満杯となりました。若い方々はどうやらBEGINのライブに流れたのか参加者の大半は僕よりは年配の方々でしたが、最後の質疑応答で、まだ東北から避難されてきた三十代ぐらいのお母さん方も在島していることが分かりました。

講演会内容・講師紹介

講演は定刻通り始まり、最初にちむぐくるの浦内会長からの挨拶がありました。「ちむぐくる(肝心)」という団体に関して簡単にご説明すると、311震災避難者のための交流サロンを作り上げ、石垣島に避難してきた人々に支援を行うとともに、また食品等の放射能測定を行い市民が安心・安全な生活を送られるような活動をしていました。何と篤志家のお一人が1000万円もの寄付をしてくれたお陰で放射測定器が購入出来たそうです。そして主催者で今回、講師を招いたNPO石垣市民ラボの江川理事長からの挨拶が続き、小出氏の著作の一部などから人柄などについて話しました。

2012年12月15日ちむぐくる主催のクリスマス会の風景

いよいよ講師の小出裕章氏の講義が始まりました。原子力発電も実は簡単な湯沸かし装置であることから語られ始められました。但し、その燃料が人が近づくことが容易ではない放射性物質であることが、事故が起こると危機的な状態を作り出すことが説明されます。311の原発事故により、小出さんは世界が変わってしまったと言われました。これはこれまであった安全基準が蔑ろにされてしまったということです。

石垣島でも放射能測定が出来る

小出氏は研究所の放射線管理区域内での仕事が終わった後、ある基準以下まで身体及び装備品の除染が終わらない限り、区域内から出ることが出来ないことを語ってくれました。しかし福島の原発事故では東北関東地方の膨大な範囲が、実際は放射線管理区域に指定しなければならないほどの汚染を受けた現実にあっています。福島第1原発事故の放射性物質の放出状況について、広島原爆と比較したり、政府公表のこれまでの放射線量や汚染エリアのデータなども提示され、これまでの状況を分かりやすく伝えてくれました。

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流通している飲食料も計ってみよう

さて、実は石垣島も現在台湾北部で建設中の第四原発が事故に遭うと偏西風の影響でかなりの被害を受けることが分かりました。しかも第四原発は世界でも類をみない巨大さを誇り、福島同様の事故が発生した場合、半径250km圏内にある石垣島まで汚染が広ってくることは必至と思われます。風に乗って放射能雲が東方向に流れてきたら石垣島も放射線管理区域に指定しなければならないほどの汚染地帯となるそうです。

ほぼ日本全域が原子力施設の半径250km圏内

建設中の台湾第四原発で事故が発生した場合の被害推計では、風向き次第で事故発生から1時間9分で石垣島地方に放射能雲が到達し、避難しなかった場合は5年後に先島地区全体で1万人以上が被爆による癌で死亡するというということです。結果的に日本は国内と近隣国の原発がある地域で半径250km圏内にほぼ日本の全域が被害に合う可能性があるわけです。しかも、アメリカ・欧州と違い、地震多発地域である日本には突出して原発が多いのです。

原発の問題はテクノロジーだけではありません

最後に事故への備えについて小出氏は基本的には避難しかない。事故が起きてしまえばどうしようもないため、原発を動かさないことが唯一の方法であること、まずは子供達を放射能被害から守ることを強調されました。講演が終わってからの質疑応答に応える小出氏は真摯に質問者に向き合い、丁寧な解説を飽きることなく続けておられました。個人的には書籍や動画で見る以上の情報が得れたわけではありませんが、やはり伝わってくるものがありました。小出氏が去られた後に抑止力となる存在はいるでしょうか。一人一人考えないといけませんね。震災から既に4年が経っていますが、まだまだ現実には色々なことが停滞したままであることを感じます。

2015年4月4日(土)は研究所の解放日です

石垣市民は東京在住者よりも、原発に対して向き合っている感じを受けました。今回このプログを書いて思ったのは、都市部より地方小都市の方が実は人が密接で共働しやすく細やかで速やかな対応が出来るのではないかと感じました。都会ではマスコミで見るばかりで人々の活動が見えなかったような気がします。地方分権やはり必要かも知れません。

最後に当日の講演をYouTubeを見つけましたのでご覧下さい


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ご拝読ありがとうございました~(^o^)/

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