石垣島自然ガイド講座「アンパルの自然史」実地1

琉球ジョー

2013年10月26日 15:48

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先日の「アンパルガイド講習」の実地編(前編)。今回も前後に分けてお届け致します。
今回は座学の実地検証を行うのが目的です。10月23日に名蔵・バンナ公園周辺の広範囲を検分してきました。検分先をガイドとして実際に案内することはないと思いますが、実際に動き、場所を知り、地勢を知り、目で確認しておくことが間違いなく人に話す折りに大きな説得力になることは間違いありません。

当日配布された地図によって順番に巡回しました

さて、今回も谷崎会長の講義なので、まずは合言葉です。「全ての自然現象には理由がある!」で始めると致しましょう。では、周回確認したところを順を追って見てみましょう。※地図が分かりづらいのでグーグルの地図に「アンパル干潟」で検索して、更に航空写真地図を参考にして見て下さい。

①バンナ公園南口(集合場所)中央:谷崎会長

10月23日、台風27号の影響が若干ある中、地図一番下の南口(西駐車場)に28人が集まり、初めに軽く谷崎会長のガイダンス。平日の昼は集まりが減りますね。流石に20代の姿も見当たりません。それでも元気に車6台に相乗りして、ガイド研修に出発です。

②アダン・クロヨナ・サガリバナ

名蔵湾からはかなり内陸部(バンナ公園南口から208を北へ1.2km程の地点)だがアダン・クロヨナ・サガリバナなどの海浜植物のある場所を確認。この植生から鑑み、かつて(100万年程前)この辺りも浜だったと考えられる。石灰岩の塊と珊瑚の跡も確認出来る。

③シャコガイの殻

更に北に200mほど(バンナ公園南口から208を北へ1.4km程の地点)行くと、石灰岩の層が確認出来る。シャコガイの殻が見つかる地形。この石灰岩の大地は過去の地殻変動で大地が上がったり下がったりしていたらしく、上の層が20万年前ぐらいのものと古く、下の層が12万年前ぐらいと新しいという現象が起こっている。

④迷子石の丘。巨大な石があった畑

更に北に進むと丘陵地(名蔵アンパル東部3kmほど)に広大な畑が見えて来る。この状態ではさっぱり分からないが、此処には巨大な(数トンはあろうかと思われる)花崗岩の迷子石が畑の中にあった。 農作業に不便と言う事で穴を掘って埋めようとしたら、自らの重さで土に落ちてしまって、今は見ることも出来ないが、これらは大津波によって運ばれたと思われる。

④迷子石の丘。掘り出された花崗岩

花崗岩(御影石)は地殻を構成する主要な岩石で、主要構成鉱物は、石英、カリ長石、斜長石、黒雲母、白雲母、普通角閃石である。花崗岩は玉ねぎ状に剥がれるという性質を持つ。産地によってその含有鉱物の種類や比率が様々に異なっている。

⑤砂嘴(さし)Ⅰ・Ⅱ

砂嘴とは(sand spit)とは沿岸流により運ばれた砂などが静水域で堆積して形成する嘴 (くちばし) 状の地形のことをいいます。初代の砂嘴はみね屋から浦田原排水路付近まで伸び、その陸側がマングローブ林になっていたようだが、1900年以前に起こった2回の隆起によって二代目・三代目と海側の新たな砂嘴が形成され、環境は激変したと思われる(配布資料より)。現在は畑になっていて聞かないと砂嘴だとは分かりません。

それでは、前半はこのぐらいで、引き続き後半をアップする予定です。

<ご報告>
沖縄県のボランティア「自然ふれあい推進員」はしていたのですが、この度、諸々思うところあり、石垣市の「自然環境保全審議会公募市民」に応募してみましたところ、選任を受けました。何処まで、何が出来るか分かりませんが、少しでも自然環境を残していける努力が出来ればと思っております。審議会にはもう少し一般市民を入れてはどうかなと思いますが、僕自身にも幾つかの提起案があるので、議題に上げてもらえればと思っています。代表して皆さんの貴重な意見も反映していければと思っております。宜しくお願いします。


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