こんにちわ。自称、石垣島自然愛好会!、「ゆんたくガーデン」園長琉球ジョーです。
実に変わった講演がありました
この数日ひどい咳に悩まされています。悩んだ末に以前から行こうと思っていた講演に咳止めを服用して参加して来ました。すぐに退席出来るように後尾席に座りましたが、途中で咳が出ないかハラハラしましたが、何とか迷惑をかけるまでには到りませんでした。
石垣市教育委員会主催のイベントです
平成30年度博物館文化講座ということですが、こうした一風変わった講演は、そっち系の自分としては見逃すわけには行きません。またこの手の講座が毎年あるとも限らないので、バイクに跨がりはせ参じたのですが、用意された席は開演までにほぼ満席に・・・。
講師の山里純一氏の著書
今回の講義は、石垣市の大浜出身。国学院大学大学院卒。1992年に歴史学の博士号取得。1983年~2017年まで琉球大学に在籍。現在、琉球大学名誉教授の山里純一さん(67歳)です。まじない系の著書も出版されています。是非、一度読んでみたいです。
では「魔」とは何か?(資料P1)
で、今回の講義では内地や沖縄本島の魔除けについても話されていましたが、このブログでは八重山に残っている「魔除けの風習」に絞ってまとめてみたいと思います。
魔とは人々の生活を脅かす病気や災厄、害虫や害鳥の被害などを引き起こすものの総称らしいです。
「サンスクリット「魔羅」から由来
漢字教育士なので先生の話を補足しながら掻い摘まみますと、「魔」は、「麻」+「鬼」。「麻」は反物ですが痺れるという意味もあります。「鬼」は、異形のオニではなく死者のこと。仏教では修行を妨げるものをmara(マーラ)と言い、「魔羅」の字を当てたようです。
中国の辟邪絵(疫鬼を懲らしめる善神)
魔除けとは魔を避けるために行う「呪い」やそれに使われる「呪物・呪符」のことです。中国では魔を遮るものを「辟邪物(へきじゃぶつ)」と言いますが、沖縄では「ムンヌキムン(魔を抜く物)」というらしいです。それでは八重山の魔除けの種類を見てみましょう。
貝類はかなり使われてきた
代表的なのはゆんたくガーデンにも置いてある
シャコガイ・スイジガイなどを中心に、
クモガイ・ホネガイ・アワビガイなどが八重山でも代表的なものでしょうか。沖縄では女性器を最強の魔除けとしていたようで、似ている貝が代用されたみたいですね(^^ゞ。
半分ぐらいでーす。ランキングにご協力を!。
長いと感じたらあとで戻ってきてね~(^o^)/
植物で利用されてきたもの(サン)
八重山の代表的な植物では、葉の鋭い
茅(かや)・アダンの葉、臭いの強い
ヨモギ・ニンニク、神木の
桑・クバが利用されてきたようです。十字に結んで手軽な魔除けとするサンというものがありますが、八重山ではススキよりも月桃の葉を使う方が多いような気がします。
その他の魔除け
他に代表的なものをピックアップしておきます。
鬼餅(むーちー)は沖縄では旧暦に12月8日食べる餅ですが各自でお調べ下さ~い。理由は此処では書けません(笑)。鋭いトゲのある魚の
ハリセンボン。
石敢當(中国の武将名の説の他に、敢えて石に当たる意説)。
白保で撮った屋根の「シーサー」
悪魔よ、すぐに去れ!の意味を持つ
急急如律令(きゅうきゅうにょりつれい)の護符。
シーサーは屋根で悪いものを吸込むために口を開けていた一匹だったが、やがて門柱に置いて2匹となり阿吽となった。昔、疫病から守るとされた
チビナー綱(しめなわ)。
空間的境界における魔除け(資料P2)
色々ありますね~。とてもこのブログ内で納められる内容ではありません。この他に山里先生は「空間的境界における魔除け」と「時間的境界における魔除け」の話しをして下さいました。八重山で見かけられるものだけ揚げておきたいと思います。
白保で撮った民家の石積みの「ひんぷん」
村の境界を守る種類では、伊原間の
アカフチ(赤いシーサー)は向かいの山のティラ石の魔を抑えています。屋敷の内と外の仕切りの役目も果たす
ヒンプン(屏風)これは本島でも沢山見れますね。畑の境界を守る
ヒジャイナー(左巻きに綯われた縄の結界)。
時間的境界における魔除け(資料P3)
時間的なものの代表例は、子どもが生まれる前後暫くの期間を守る
チビナー綱、産児の枕元に置く巻き貝
うみうさぎ(ユーナッケシビ)、死者に虫がつかないようにする
クバ扇。他に身体を守る魔除けに、
クシィケーの呪文。飲食物を守る
サンなどを教わりましたよ。
大変面白かったのですが「魔」とは?
呪術や辟邪物にも興味はありますが、その前に「魔」とは何かについてもっと深く掘り下げて欲しかった感がありました。それが分からないと魔除けの効果が分からない。僕は霊もUFOも死神も悪魔もマジムンも可視的に遭遇しているので(笑)、知りたい。
この世界には他の異形のものもいるのです
質疑応答の一番最初に質問した方が、魔物やマジムンと霊との違いを訊かれていました。とても奇抜な質問に思った人が多かったと思いますが、僕は非常にいい質問だと思いました。漢字学をやっていると魔は大体病で片付けてしまいます。でもきっと違いますよ・・・。
<イベント情報>
会 名:新春ゆんたく会 紙芝居と三線ライフ (初参加・島人大歓迎)
日 時:2019年3月9日(日) ~ 午後2時~5時頃まで。
住 所:石垣市平得305-1 ゆんたくガーデン(平得バス亭徒歩1分)
会 費:初回の方2500円(会員さん1000円)
軽食・1ドリンク・泡盛はご用意します。
飲食持込・持参歓迎!。
募 集:20名様ほどで締め切らせて頂きます。
入会イベントです。お得なこの機会に是非、ご参加下さい!。
しまみん紙芝居+もえ&めぐみ唄三線+スマムニ紙芝居
申 込:
FBイベントページより
yuntaku-g@docomo.ne.jp
メールの場合は
参加者名:人数:大体の来れる時間を教えて下さい。
駐車場:約3台分
最後にランキングにご協力を!。
ご拝読ありがとうございました~(^o^)/
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HP :旅行・移住の仲間作り(^^)/はゆんたくガーデン
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