2014年04月24日

石垣島の水族館構想

[石垣島] ブログ村キーワード
先日(4月14日夜)、石垣市海洋ゼミナールの第2回講演会に参加してきました。会場は家からも近い健康福祉センターです。いつも「アンパルの自然を守る会」のガイド講習に使っている会場です。石垣市民の間で話題になっている「水族館、どうなるの?」に触れる講目でしたが、参加者はかなり疎らでした・・。

※なお構想につきましては、以下をご参照下さい。
「石垣市水族館建設推進計画 基本構想 平成25年9月」
http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/home/kikakubu/kikaku/pdf/suizokukan_kousou.pdf
※ ちなみに此処にある候補地(北部とか)に水族館を作ると、またその道行きに色々な希少生物の死骸を見ることになると推測します。カンムリワシはどうなるの?。

講演「八重山に水族館ができたら」
八重山に水族館ができたら

石垣島に水族館が出来るかも、という話しを知人から初めて聞いたのは二年ぐらい前でしたでしょうか。実際にその年の6月12日の市議会(月定例会)で、一括交付金(沖縄振興特別推進交付金:石垣市配分枠13億円)を活用する64事業の事業費11億9144万円を盛り込んだ一般会計補正予算案が提案がされた、と新聞にありました。

このゼミはこちらに基づいています
石垣市海洋ゼミナール

ただ、この段階では「観光振興関連事業のうち、水族館建設推進事業は、天候に左右されず、すべての観光客が石垣の海を満喫できるようにするため、水族館建設を調査委託する(八重山日報)。」とあり、まだ構想の段階であったようで、それほど話題には上っていなかったように思います。

錚々たる政治家が駆けつけた会
尖閣諸島開拓の日記念式典

その後に、これは本気でやる気だな・・と思ったのは、2013年1月14日の「尖閣諸島開拓の日記念式典」の会合に出た時に、東京から沢山の議員が訪れており、その中で自民党の片山さつき議員が演説時に「水族館も作るのでお楽しみに!」とハッキリ言い切ったのを聞いたからです。片山氏の後援会の役員が「尖閣諸島を守る会」の理事をつとめています。

東海大学海洋学部 山田吉彦教授が案内役(右)
山田吉彦教授

つまり、この交付金の中から造られる水族館は、恐らく防衛問題、与那国もしくは石垣に自衛隊を配備するということと幾分なりともリンクしていると考えてよいでしょう。個人的には米軍基地問題で沖縄島が交付金漬けになり、箱物開発が進み、珊瑚が埋め立てられたとする事象がこの離島にも押し寄せてくるような懸念を感じます。

戸田実さんが美ら海水族館の事例を挙げました
戸田実さん

さて、「建設ありき」で開かれた海洋ゼミナール講演「八重山に水族館ができたら」ですが、解説者は美ら海水族館を運営する「沖縄美ら島財団総合研究センター」主任技師の戸田実さんでした。つまり、今度も研究センターが建設に関わるということなのでしょうね。

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「美ら海水族館」が成功した理由は・・
美ら海水族館

まずは沖縄島で見事に成功した「美ら海水族館」の事例を戸田さんが解説してくれました。掻い摘みますと、2002年11月に新規にオープンした同水族館は170億円を掛けて建設され、2011年までに来館者270万人(地元15%・海外1.5%・他府県83.5%)で、収入873億を上げて、水族館としては希少な黒字経営ということです。

大きな海水温の差も持つ日本は海洋生物も多種
海水温の差

日本には沢山の水族館がある中、黒潮をベースにした同水族館の成功は、マンタやジンベエザメなどの特殊な生物によるものではなく、実は宣伝の巧みさや、じわじわと広がった口コミの効果が絶大であったということ。また雨天時や荒天時には大勢の来館者が来るということで、天気の悪い時の受入れ施設となっているという分析がされていました。

石垣は更に本島より水温が高い生態系です
石垣海水温

さて、それではこれから八重山(石垣島)に出来る水族館はどうあるべきでしょうか?。戸田氏も「美ら海」と同じものは通用しないという見解です。僕ら素人でもそのことは想像がつきます。ではどういう価値の元に造るのか・・。論点はもうそこに移っています。僕の中では環境大学を作りその中の施設として学術的な意味合いのある水族館(水産試験場)はどうだろうなどと勝手に考えていたのですが・・。

5つの役割(観光振興 ・教養学習施設
地域交流・調査研究 ・種の保存)
水族館の役割

僕自身は箱物が大嫌いですが、上記の構想が掲げる5つの役割に賛同は出来ます。「水族館を造る前にやることがある、海に入れば沢山の生き物を見れる」という意見も耳にします。皆がそれを出来るなら一番いい選択だと思います。ただ僕のようにダイビングの未経験者、幼い子供、高齢者や障害者の方、の中にも八重山の美しい海中模様を見たかったり、海洋生物に興味があったりする方も多いと思います。またやはり荒天時に対応する施設が一つはあって欲しいかなというのは素直な気持ちです。無意味な箱物を作られるより有意義とも感じます。

これらがただのガス抜き題目では困ります
調査・研究

とは言え、前述した配備に対する問題や、造った後の維持費などのツケが結果として税金として市民に降りかかってくるようでは、これまでと同じような箱物行政で終わってしまいます。結局、前進的な観光振興関連事業にならなかった、ということが許される時代ではありませんね。僕ら市民もしっかり注視していくべきだろうと思います。

※ なお、今回のゼミは建設に対しての是非を問う講演ではありませんので、ご意見等は受け付けておりませんので、ご了承下さい。
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Posted by 琉球ジョー at 11:32 │時 事
この記事へのコメント
はじめまして。MAX30といいます。

石垣に水族館を作る構想があるのですね。本島にいるので知らなかったです。
できたら新たな観光の目玉になるのは間違いないですが、記事を読んでいると、5年後10年後20年後を見据えて検討しなければいけませんね。

今後どうなるのか本島にいながら気になりますので、アンテナ張ってニュース等をキャッチしていこうと思います。
Posted by MAX30MAX30 at 2014年04月24日 11:46
MAX30さん、こんにちわ。
そうですね。ひょっとしたら八重山在住の方でも、実際に造る方向であるということを知ってる方は少ないのかも知れません。個人的にはレジャーという側面ではなく、楽しく生物多様性を学習出来る場所になって欲しいと思います。
Posted by 琉球ジョー琉球ジョー at 2014年04月24日 14:42